無責任な親の責任感

謝恩会準備で学校に行くと、すごく久しぶりに顔を合わせるママ友がいた。6年生になって1番最初の保護者会で会ったきり、半年ぶりだ。彼女の子どもは中学受験をしたので、やっと受験が終わり、学校に久しぶりに顔を出したというわけだ。私は役員をしているママやその他の知り合いに挨拶をすると、さりげなくその女性の側に近寄ってみた。久しぶりの行事参加でおとなしくしているかと思いきや、彼女は周りのママ友たちに、子どもの中学受験にまつわる自慢話をしているらしかった。

彼女の子どもは私でも名前を知っている、東京の名門校に進学が決まったそうだ。それを聞いた周りのママたちは、皆、彼女とその子どもの成功を称える声をあげている。彼女は得意げに、長くお世話になってきた塾に、合格の報告と挨拶に行くと言う。それが今までお世話になってきた親の責任であり、義務なのだと言う。そんなものかと思いながらその一団から離れると、親しいママ友が変な顔をして件の女性を見ながら、私に話しかけてきた。学校の協力委員を全てさぼったくせに、義務だとか責任だとかよく言えたものだ。無責任な親の責任感を、そのママ友は嘲笑っていた。

確かに、塾にもお世話になったのだろうが、小学校は6年間もお世話になってきたはずだ。それこそ、小学校で学ぶ基礎ができていなければ、中学受験の勉強なんて不可能だ。受験勉強が忙しいからと言って、最低限の学校行事の協力さえも逃れてしまうような無責任なことでは、この先通用しなくなるのではないか。自分の無責任さを棚に上げて義務や責任についてかたるそのママ友とは、小学校限りで関係もなくなるのだが、なんとなく気の毒に思ってしまった。